ご縁の輪|株式会社パナホーム静岡 中部営業部担当 常務取締役|森上信之(2021.3.22)

株式会社パナホーム静岡で常務取締役を務める森上信之。中部営業部の責任者として、静岡エリアを統括している。現在の辣腕ぶりからは想像もできないが、入社から初受注までに要した期間は約8か月。「今でこそ部門責任者の役職に就いていますが、華々しいスタートを切ったわけではないんです」とかつてを振り返る。


新人にこそできる仕事とは


入社は1989年(平成元年)。浜松市の富塚営業所に配属され、営業のイロハも分からないまま、飛び込み営業に明け暮れる日々だった。拡大コピーして張り合わせた、3畳ほどの巨大地図を道しるべに、一件ずつインターホンを押して歩く。入社からしばらくの間は、知識や社会人経験の乏しさもあり、結果を出せずに思い悩む日々が続いた。「そうはいっても、落ち込んでばかりもいられません。百戦錬磨の他社営業マンに競り勝ち、家づくりのパートナーとしてお客様に選んでもらうため、若い自分にもきっとできることがあるはずだと、真剣に考えました」。森上が辿り着いた答え。それは、一生懸命に、ひたむきに、真摯な姿勢で顧客に向き合うという営業手法だった。


「顧客は人につく」


小手先のテクニックを磨くのではなく、顧客の人となりを知る。森上は、家づくりに対する相手の理想に、心から共感しながら商談に取り組むようになった。即答できない質問にも、スピーディーな対応で熱意を表現した。入社から半年以上が経った1989年12月、記念すべき初受注の瞬間が訪れる。一度は大手他社メーカーでの契約を決めた顧客から、「もう一度話を聞きたい」と連絡が入ったのだ。ベテラン営業担当者の、流れ作業のような事務的対応に不満を抱いたというこの顧客は、ある条件を提示した。「あなたと同期の方を現場監督として配置してください。そうして

新入社員の2人で協力して、一生懸命私たちの家をつくって欲しいんです」。これを機に、森上の胸中にある確信が芽生えた。それは、「顧客は人につく」というもの。「誰から買うか」「誰と一緒に建てるか」という視点で、ハウスメーカーを選んでいる。そうした思いに対して、誠実な気持ちで信頼関係を築いていけば、きっと振り向いてもらえると希望を抱いた。


ライバルに勝つための武器


経営理念である「生涯良縁づくり」と、地域密着型の事業活動。森上は、この2つがパナホーム静岡の大きな強みだと考えている。「家は、人生で一番の大きな買い物です。買い替えがきかないものですから、生涯を通じたお付き合

いができる企業を地元でお選びいただくのは、自然な流れです。社名に『静岡』と掲げ、地域とのつながりを大切にしてきた、私たちにしかできない仕事がある。その部分において、お客様はパナホーム静岡を選んでくださっているのだと思っています」。コロナ禍では、対面での営業活動に大きな制約を受けた。ビフォーコロナの営業スタイルに慣れ親しんだ中堅社員たちはもちろん、先行きの不透明な中で社会人としてのスタートを切った新入社員にとっても、現状は楽観視できないものだろう。しかし、そのような苦境においても、森上はあえて力強いエールを送る。「社会が変わっても、人が暮らし家族が集う場所を必要とする以上、着工数がゼロになることはありえません。これまで以上に一つひとつの商談を大切に、お客様の信頼を勝ち得る努力を続けて欲しいと思っています」。


さらなる飛躍を目指して

西部・東部・中部の全拠点での営業を経験し、プレイングマネージャーとして奔走していた2014年には「累積出荷棟数200」の表彰経験もある森上。数多くの家づくりに携わり、現場を知り尽くしてきた。「自分が関わってきたお客様が、数十年にわたって街並みを形成する……そう考えると、やりがいの大きな仕事だと思いませんか。これまで何度も壁にぶち当たりましたが、そのたび同僚や先輩方に支えられ、今日まで歩み続けてこられたと思っています」。


目下の関心事は部下の成長だ。厳しい時代ではあるが、一緒に達成感を味わいたいという思いが強い。知識を吸収するだけでなく、周囲に認められる個性を磨きながら、魅力あふれる人材として成長してほしいと願っている。最前線で培ってきたノウハウを活かし、森上はこれからもパナホーム静岡をさらなる高みへと導いていくだろう。その歩みは、とどまるところを知らない。