ご縁の輪|パナホーム静岡代表取締役社長|鈴木宏明(2020.3.24)

1983年(昭和58年)の入社以来、長きにわたり株式会社パナホーム静岡(設立年:1975年1月、従業員:165名、事業内容:住宅事業、リフォーム事業など)の成長を支えてきた代表取締役社長の鈴木宏明。これまでの生き方や会社への思い、今後の指針について語ってもらった。

理系脳で悩み解決


大学では工学部で学んだ鈴木は、パナホーム静岡には技術系の人員として就職したつもりだった。ところが、いきなり配属されたのは営業部。戸惑いながらスタートを切ることとなった。「当時、無理難題を言ってくるお客様がいて、対応に困ったものです。自分には営業職は無理なのではと思いました」。しかし、いつまでもこんな気持ちでやっていては駄目だと、自分なりにどうすればこの状況を打破できるか思案した。そこで思いついたのが、作用反作用の法則。理系ならではの発想で、精神的な部分においても、こちらからプラスのエネルギーを出せばプラスのエネルギーで返ってくるのではないかと考えたのだ。


「お客様のことを、ご家族も含めて全て好きになろうとしました。お宅を訪問する際にそういう気持ちで行くと、お客様は本気で自分たち家族のことを大事に思ってくれていると感じてくださるのです。言葉で言わなくても、空気で伝わります」。そこから契約がどんどん取れるようになり、新入社員1年目にして21件の受注を獲得。全ての原点はここにある。社長になった今も、あの頃お客様へ持っていた気持ちと同じプラスのエネルギーを持って、社員に向き合うようにしている。


社員の成長のために


トップセールスを記録した鈴木は、入社2年目で浜松営業所の所長に抜擢された。お客様のために、そして職人や上司のために頑張ってきた鈴木には出世欲のようなものはなく、所長の話を打診されたときには恥ずかしかったという。その後は三島の展示場、東部営業所、西部営業所の管理職を歴任。現場が好きで、周りの社員と一緒に話し合いながら仕事を進めていくのが楽しかった。今は仕事をすると言っても、周りに営業も建設も、設計もいない。立場として仕方のないことではあるが、一抹の寂しさを感じている。


「上に立つようになってからは、部下たちが育っていくために自分は何ができるかという思いが中心にあります。厳しい時代の中で、社員一人ひとりの価値をいかに高めていくか。どんなときでも生き残れる人づくりをしたいと思っています」。社員研修やパートの正社員登用には、鈴木の信念が込められているのである。


お客様の喜びが好循環を生む


会社の方向性や考え方は、社員のモチベーションに直結する。会社が正しい思いを持っていれば、社員はそれに応えて奮闘するものだ。例えばパナホーム静岡は建設業界において驚くほど離職率が低く、それは最終的にお客様の満足度に繋がる。「お客様から見て、営業担当がやる気のない様子だと、家という大きな買い物をするのに、この人に任せて大丈夫かと不安になりますよね。社員の成長やまっすぐな気持ちは、お客様にとっても非常に大事なのです。現在お客様の紹介率が約5割と高い水準にあるのは、社員の思いがちゃんとお客様に伝わっている証ではないでしょうか」。お客様に喜んでもらえれば、営業担当者も嬉しくなる。そして達成感を持ち、仕事へのモチベーションが高まるという好循環が生まれる。「社員の生活を守るのが自分の一番の仕事」という鈴木は、これからも社員が頑張れる会社にしていくつもりだ。


安心して働ける会社

市況は厳しくなる一方だが、業界で生き残っていくために大切なのは、どんなときでも健全経営を続けていくことだ。パナホーム静岡は先代、先々代の努力によって創業以来黒字を続けている。「これからも社員が安心して働ける会社でありたい」と鈴木は気を引き締める。健全な経営は、お客様の信頼獲得にも繋がる。お客様の期待を裏切らないよう、アフターサービスの人員をしっかり確保し、家を建てた後も満足のいくサービスを提供できるように体制を整えていくつもりだ。


「今後も会社のあるべき姿を追い求め、社員みんなで一緒になって頑張っていこうと思います」。鈴木にとって社員は、家族のような存在。彼は常に社員の気持ちに寄り添いながら、自らの信念を胸にこれからも歩み続ける。